漢方薬局の漢方相談ってどんなもの??
福井薬局薬剤師の福井牧子です。
漢方薬局の漢方相談とはどんなものでしょう?ひとつずつ解説してゆきますね。
◇漢方薬に注目が集まっている??
漢方薬と言うと「高い」「まずい」「すぐ効かない」など、独特なイメージを抱かれる方もあると思います。
通常の病院のお薬は保険が効きますし、飲めばすぐに効果を表す薬が多いものです。
ただし根本的に治すと言うよりは、「つらい症状をやわらげる」というお薬が多いです。また、忙しい医師は根治のための生活の養生方法を伝える時間はありません(医師は学会、論文、勉強など本当に忙しいのです)。
また、強い薬も多いので、長期連用によるお薬の副作用を避けるため、薬害を減らそうと病院も変わってきて、副作用の比較的少ない漢方薬を出す病院も増えてきています。
「医師からも、漢方薬に注目が集まっている訳ですね。」
保険で漢方薬を出してもらえるのは患者さんにとってメリットがあります。
ただし、デメリットは漢方専門クリニックでない限り、東洋医学的な問診をとって、東洋医学的な観点から漢方を処方してくれる病院は少ないものです。
漢方薬は何十種類とあるのですが、「もしかしたら効くかもしれません。」くらいのスタンスで漢方を出される医師も正直多いので、
「漢方薬飲んだけど、効かなかった・・」
「漢方薬は私にはあわない・・」
と言う日本人が増えてしまわないかな・・と危惧しています。
◇漢方薬局が向いている人はどんな人?
・病院治療が苦手な方
・病院の薬で副作用が出やすい方
・病院治療で治らなかった方
・自分自身で病を改善したいと願う方
・根本的に病気を治したい方
ただ、漢方薬の種類は数十種類あるので、ぴったりの処方をみつけるのに、少し時間がかかることがあります。
便秘薬なども相性があるのですが、正直飲んでみないと相性があうのかがわからないと言う側面があります。
「大変心苦しいのですが、2~3回お薬を変更してやっと相性のあう漢方がみつかることもあること。ご理解いただけると助かります。」
そこを超えて
ぴったりの漢方がみつかると、その漢方薬は人生のパートナーとして、あなたの一生を支えてくれます。
ステキな彼氏をみつけるのが簡単ではないように、漢方と言うライフパートナーをみつける時間が必要だと考えてくださいね。
・疲れやすくてやりたいことができない・・
・睡眠の質が悪くて、朝から気分が悪い・・
・胃腸の調子が悪いから、できるだけ外出したくない・・
・咳がつらくて、会社に行きづらい・・
不調が改善すると
あなたの人生のパフォーマンスは格段に上がります。
さて、健康に投資をすると1ドルが16ドルになって返ってくる。
阿部元首相が開催した東京栄養サミット2021(各国が参加)で40か国の中央値として出された数字です。
「 心も体も健康であれば 」
仕事ができる、利益を生み出せる、家族を幸せにできる、より良い人生を楽しめる!
つまり健康に投資をすると16倍の喜びがもたらされる・・・と言う数字だそうですよ。
◇漢方薬局の漢方相談とは具体的に何をするの??
漢方相談ではお客様が「今」「一番」改善したい症状をまず伺います。
更にそれ以外の症状についても、50以上の項目について、問診表(カルテ)に記入していきます。
疲れやすい?
冷える?のぼせる?その場所は(冷える場所は足先、お腹、お尻、太もも?)?
お通じ、尿の状態、回数?
食欲は?
めまい、肩こり、頭痛、腰痛は?
睡眠の質は??
などなど・・
なぜ症状と関係のない体質をチェックするのか??
東洋医学と言うのは、お客様の体質を知った上で、なぜ症状が出ているのかを考える学問なのです。
病院では「痛い」と言うと「痛み止め」が処方されます。レントゲンや血液検査から病気の成り立ちを推察します。
もちろん問診はありますが、ごく少ない質問だと思います。
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検査データからの把握
東洋医学では「痛い」と聞くと「血流が悪いのか」「どこかにつまりがあるのか」「冷えるのか」「熱(炎症)なのか」などと考えをめぐらせ、体質をしっかりと問診することで、もともと「どういうタイプ(先天的)」で「どんな生活で」「どんなお悩みがあって」「なぜ今痛みが出ているのか」を考え、どの漢方と食養生、生活改善をすることが有効なのかを考えます。
福井薬局では病院の検査データも必ず見せていただきます。血液の状態、医師の診断も大切な判断材料になります。
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過去~現在の状況の把握 (将来の病気予防も含めて検討)
忙しい私たちは日々の生活に追われ、自分の生活、自分の体、自分の気持ち・・・
振り返ることなく過ごしてしまうことも多いものです。
カウンセリングでは「あなたを大切に思う時間」を作ることを心がけています。
大きな病気になられた方は「自分が極限であったことに気がついていなかった・・」
よくおっしゃられます。
病気は日々の生活から生まれ、体からのSOSのメッセージです。
その悲鳴はどこから来ているのかを見て、根本的に改善するにはどうしたら良いかを一緒に考えましょう。
しっかりと体質を知り(季節によっても体質は変化する)
病気になった原因を知り
そのための生活改善、食や運動や睡眠をしながら
必要な漢方を飲む
自分の体をいたわり、体の声に耳を澄ませ、本当になりたい自分は何なのか・・・
ゆっくりと振り返る時間。それが福井薬局のカウンセリングです。
ちょっと面倒だと感じましたか?
それとも根本的な治療に興味があると思いましたか?
心と体のつながりに興味があると思ったあなたは、漢方薬局の漢方相談が向いていると思います♪
とても奥深く、とても面白いですよ。さまざまなお話をいたしましょう。
◇漢方の体質診断とはどんなもの?
一言でお伝えするのは難しいのですが・・
東洋医学とは西洋とは全くちがう考え方をします。
気血水のバランス
血が流れていないのか
水の流れが悪いのか
気のめぐりが悪いことで、血や水が滞っているのか・・・
陰陽五行のバランス
陰(潤い、冷ます力)陽(温める力)のバランスはどうか
五臓六腑のどこに問題があるのか
問題のある臓器が関連して引き起こしている臓器はどこか・・・
相克関係(そうこくかんけい)
相生関係(そうせいかんけい)
すごーく簡単にまとめると、東洋医学はバランス医学です。
多すぎるものは減らして、足らないものは補い、中庸(ちゅうよう)にもっていくことを目標にします。
病院では菌は殺す、悪いものは切り取る(手術)など、ちょっと強くて男性的。
漢方の世界はバランス、調和をはかろうとするのでちょっと女性的なイメージかな?
だからこそ、病院治療のサポートしても漢方薬はお使いいただけます。
ちなみに風邪や膀胱炎、歯肉炎など急性の病気に使用する漢方は2~3日の服用でもしっかり効果を出してくれます。
生理不順や痛みの漢方は最低でも1ヶ月以上、できれば3か月飲んでいただいて、効果の有無を判断いただきたいものもあります。
福井薬局では病院治療の妨げとならないよう病院のお薬、治療方法も含めて、常に学んでおります。
最新治療については大学病院の友人に確認したり、知り合いの医師に相談させていただくこともあります。
お客様の安全を第一に考えて、カウンセリングさせていただきますね。
福井薬局 福井牧子